「第15回平和祈願うた声の集い」が8月16日、飯沼観音境内(銚子市馬場町)で開かれた。屋外の会場の観覧料は取らず、用意した約150席が満席となり、立ち見客も見られた。全体の司会を小野香織さんが務めた。
終戦の日の夏の夜に語りと音楽、歌を交え、戦争の歴史や平和への祈りを共有する場として企画。冒頭のあいさつで実行委員会の溝口哲広代表は、銚子空襲で親族を亡くした自身の体験を振り返り、同催しには「先祖供養」の意味もあると話した。
「戦争で亡くなった人々の死を無駄にせず、二度と戦争や武器のない世の中をつくることを願っている」と溝口代表。平和を実現するためには祈るだけでなく、「本当の歴史を知ること」が重要だとし、「なぜあの戦争が起きたのか」「これからどうしたらいいのか」を一人一人が学ぶ必要性を訴えた。
「銚子空襲語り部」では、銚子空襲を経験した塙芳子さんと武藤栄子さんが登壇した。塙さんは敵機の判別がつかず混乱した当時の街の様子や、終戦後に駅で復員兵を出迎えた記憶について語った。武藤さんは、降り注ぐ焼夷(しょうい)弾や機銃掃射から逃げた経験を振り返った。復員した父親から聞いた「戦争は絶対にしてはいけない」という言葉にも触れ、戦争の記憶を次世代に伝えることの大切さを説いた。
コンサートでは銚子木遣り(きやり)唄保存会が「銚子木遣り唄」を披露。続いて越川信一市長と遠藤秀悟さんがギターを演奏し、来場者と「ふるさと」「悲しくてやりきれない」などを合唱した。地元で活動するバンドやコーラスグループ、千葉科学大学の音遊部も出演し、最後は佐野恭子さんとオカリナデュオ「ぽん・ぽこ」による「法華経現代語訳朗読」で締めくくった。